伝説のIBM PC/JX博物館
 IBM PC/JXの主な用途は、やはり通信であった。RS232Cの25pinは塞がっていたので、ケーブルは工夫を要した。ま、ケーブルの25pinの足を折ればよいだけであったが。

 パソコン通信のためには、RS232Cカードの他にモデムが必須である。僕は、IBM<PSクラブ>NETを発足時(1988年12月)から利用していたが、ある時、アンケート調査に協力して1200bpsだけどAIWAのモデムを貰ったことがある。そのモデムを使う機会は、もうないけれども大事に取ってある。

 僕はProcommで衝撃を受けたのだが、和製通信ソフトSkyfreeの作者である西田亙氏も、その経歴の中でProComm の洗練されたデザインと優れた性能を目の当たりにして、頭を殴られたようなショックを覚えたと述懐している。さらにPCWの1988年5月号で「パブリックドメイン・ソフト傑作選」の特集記事が目にとまり、SIMで楽しむPDSに魅せられていた。

 パソコン通信の経緯を話せば、PCW誌が契機となりモデムを購 入しPC−VANにアクセス、 ところが通信ソフトといえばBASICで打ち込んだもの しか手元になく、どうやったら目的のPDS(今はオンラインソフト等と呼ばれている)が手にはいるのかとPC−VANの中を右往左往。

 やがて XMODEM というプロトコルを持ったソフトが必要で、まず ISH.BATをテキストでディスクに落としてDEBUG でISH.COM に復元。 更に SKYDEMO2.ISHというのを受信してISH.COM で復元して西田さんの通信ソフト SKYDEMO2.EXEが得られることが分かった。 試行錯 誤の後に PC9801 でSKYDEMO2.EXEが得られ、その後 SKYFREE.EXEとSIM を手にすることができた。実はProCommの前に、僕は西田さんに ドネーションを送りSkyfreeの正式なユーザーとなったのだ。


JXで動作するskyfree初期画面
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 ここまでくればしめたもの、後はつぎつぎとPDSをダウンロードし続けた。 EDLINしか持っていなかった僕は何をおいても、まずエディターということで 98 用のEMACS を手に入れた。SIM を使って見たIBM-PCのソフトの世界は 新鮮でカラフル、驚くばかりであった。PC98でIBM-PCの世界を知るという皮肉なことにはなったが、次第にJXでも同じ様に味わえないものかと強 く思うようになったのである。


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